カントリーハウスでは朝から晩まで使用人たちがそれぞれの役割の仕事をこなしていました。
イギリスのコーンウォール州にある、Lanhydrock（ランハイドリック）という邸宅での朝のルーティンを見てみましょう。
5時30分：
キッチンのレンジを掃除し、火をつけ、やかんでお湯を沸かす
6時30分：
朝食室の準備：暖炉の網を掃除し、火をつけ、部屋のほこりを取り、朝食用のテーブルクロスを敷く。
階段を掃除し、真鍮を磨く。
15分間の休憩で祈りを捧げる。
スタッフの朝食を用意し、後片付けをする。
8時00分：
お湯を沸かして家族が洗顔できるように寝室に持っていく。
使い終わった水はスルースルームに運ぶ。
女中と従者は家族の着替えを手伝う。
9時15分：
家族が朝食をとっている間に、ベッドメイキングと寝室の片付けをする
10時30分：
朝食の食器を片付けて洗う
Lanhydrockカタログより
朝の5時間の間の仕事量です！
今のように簡単にお湯が蛇口から出てくる時代でもないし、どんなことでも使用人が行っていたので、家族が起きてから朝食を食べるまでにどれだけの人の手が掛かっていたのかわかりますよね・・・
まずは朝１番に、キッチンのコンロやオーブンなどの調理器具を掃除すること、暖炉やストーブに火をつけること、そしてやかんや鍋でお湯を沸かすことを含んでいます。日常的な朝の準備作業として行われることが多いです。
その後は、家族が朝食を食べるための準備とその周辺の作業についてです。清掃作業、火の準備、部屋の整理、そしてスタッフのための食事の用意と片づけが含まれています。また、仕事の間に祈りの時間も取られていますね。
次は、家族が朝に使うためのお湯を準備して寝室に運ぶ作業。不要になった水を専用の部屋へ処理に運ぶ指示もしています。さらに女中と従者が着替えのサポートを。
家族が朝食をとっている時間には、寝室のベッドシーツを交換し、部屋を整理整頓する作業です。
10時半になると、朝食後のテーブルを清掃し、使用した皿やカトラリー、グラスなどを洗って整理します。
ここでやっと朝のルーティンが終了！
しかしまた昼食、そして夜のディナーの準備、その間にもさまざまな業務をしているはずなので、のんびり休憩なんて取れなさそうですね。
