Netflix版『Pride and Prejudice』(高慢と偏見)の配信日が発表されました!
全6話のリミテッドシリーズで、2026年12月3日に配信開始です!
2月に雰囲気とタイトルだけのティーザー予告が公開され、配信は「2026年秋」とされていました。その「秋」の表記がいつの間にか消えて、どうなるのかなぁと思っていたら、バースで開催中のジェーン・オースティン・フェスティバル(9月11日〜20日)に発表を合わせてくるなんて!しかも12月はオースティンの誕生月。狙ったわけではないのでしょうが、なんとなく嬉しいです。
1995年のドラマ、2005年の映画と名作が続くなか、新作がファンにどう受け入れられるのか?それも楽しみですが、私がいちばん気になっているのはダーシーの屋敷、ペンバリーです。
2月の予告では、馬車の中から、屋敷の前に立つダーシーを見つめる一瞬の場面がありました。私はそこに釘付けになりました。
ああここはヘアウッド・ハウスだと! 3年前、行くのを断念したあの屋敷です。
配信はこれからですし、当然ロケ地の公式発表はありません。この記事は、答えを知らないまま「ここがペンバリーではないか」と私が見当をつけて、今年ついに訪ねてきた記録です。配信が始まったら、答え合わせをします。
今わかっていること
ここからは、2026年2月に発表された予告動画と、Netflixの公式情報をもとに今わかっていることをまとめてみます。
作品情報
| 配信 | Netflix |
| 配信開始 | 2026年12月3日 |
| 話数 | 全6話 |
| 原作 | ジェーン・オースティン『高慢と偏見』(1813年) |
| 脚本 | ドリー・オルダートン(Dolly Alderton) |
| 監督 | ユーロス・リン(Euros Lyn) |
| 制作 | ルックアウト・ポイント(Lookout Point) |
脚本のドリー・オルダートンは、イギリスのベストセラー作家で、ドラマ『Everything I Know About Love』の脚本も手がけています。監督のユーロス・リンは、Netflixの『HEARTSTOPPER ハートストッパー』を撮った人です。さらに主演のエマ・コリンは製作総指揮も務めているようで、これがキャリア初の製作総指揮作品ということです。
キャスト・登場人物一覧
主人公


- エリザベス・ベネット(Elizabeth Bennet):エマ・コリン(Emma Corrin)
- ミスター・ダーシー(Mr. Darcy):ジャック・ロウデン(Jack Lowden)
ベネット家





- ミセス・ベネット(Mrs. Bennet):オリヴィア・コールマン(Olivia Colman)
- ミスター・ベネット(Mr. Bennet):ルーファス・シーウェル(Rufus Sewell)
- ジェイン・ベネット(Jane Bennet):フレヤ・メイヴァー(Freya Mavor)
- リディア・ベネット(Lydia Bennet):レア・ノーウッド(Rhea Norwood)
- メアリー・ベネット(Mary Bennet):ホッピー・パリッシュ(Hopey Parish)
- キティ・ベネット(Kitty Bennet):ホリー・エイヴリー(Hollie Avery)
ベネット姉妹を取り巻く人たち



- ミスター・ビングリー(Mr. Bingley):ダリル・マコーマック(Daryl McCormack)
- ミスター・コリンズ(Mr. Collins):ジェイミー・デメトリウ(Jamie Demetriou)
- ミスター・ウィッカム(Mr. Wickham):ルイス・パートリッジ(Louis Partridge)
- キャロライン・ビングリー(Caroline Bingley):シエナ・ケリー(Siena Kelly)
- ジョージアナ・ダーシー(Georgiana Darcy):イザベラ・サーモン(Isabella Sermon)
その他の登場人物
- キャサリン・ド・バーグ夫人(Lady Catherine de Bourgh):フィオナ・ショウ(Fiona Shaw)
- ミセス・ガーディナー(Mrs. Gardiner):アンジャナ・ヴァサン(Anjana Vasan)
- ミスター・ガーディナー(Mr. Gardiner):セバスチャン・アルメスト(Sebastian Armesto)
- ルーカス夫人(Lady Lucas):ロージー・カヴァリエロ(Rosie Cavaliero)
- サー・ウィリアム・ルーカス(Sir William Lucas):ジャスティン・エドワーズ(Justin Edwards)
- ミセス・ハースト(Mrs. Hurst):サフロン・クーンバー(Saffron Coomber)
- ミスター・ハースト(Mr. Hurst):ジェームズ・ドライデン(James Dryden)
- フォスター大佐(Colonel Forster):ジェームズ・ノースコート(James Northcote)
- ハリエット・フォスター(Harriet Forster):エロイーズ・ウェッブ(Eloise Webb)
Photo: Courtesy of Netflix
あらすじ
舞台は、5人姉妹が暮らすベネット家。ある日、近隣に裕福な独身男性が引っ越してきたことから、姉妹たちの日常が大きく動き始めます。
なかでも長女ジェインは、親しみやすく魅力的なビングリーと惹かれ合うように。一方、次女エリザベスの前に現れたのは、ビングリーの友人であるダーシー。出会った瞬間から互いに反発し合う二人ですが、やがて思いがけない出来事やベネット家をめぐる問題が、二人の関係を揺さぶっていきます。
自分が抱いていた相手への印象は、本当に正しいのか――。エリザベスは、恋や家族、そして当時の社会の中で女性に求められていたものと向き合いながら、自分自身の気持ちを見つめていくことになります。
▼原作の背景にある階級社会については、ポッドキャストでも話しています。
#91 英国ドラマタイム特別編:イギリス好き姉妹で語る『高慢と偏見』① 〜階級社会と鑑賞のススメ〜
原作のペンバリーはダービーシャー
原作でダーシーの屋敷ペンバリーがあるのは、イングランド中部のダービーシャー。叔父夫婦との旅でエリザベスが訪れた屋敷は、こう描かれています。
It was a large, handsome, stone building, standing well on rising ground, and backed by a ridge of high woody hills; and in front, a stream of some natural importance was swelled into greater, but without any artificial appearance.
大きくて立派な石造りの屋敷が、小高い場所に建っていた。後ろには木々の茂った高い丘が続き、前を流れる川は広げられているのに、人の手が入ったようには少しも見えなかった。(第43章より、訳は筆者)
豪華さよりも、屋敷と風景がひとつになった美しさ。このペンバリーを、歴代の映像化はさまざまな邸で描いてきました。
2005年の映画版はダービーシャーのチャッツワース。
1995年のドラマ版で外観に使われたライム・パークは、実は隣のチェシャー州にあります。
大切なのは州の境界線ではなく、あの描写にふさわしい風景をまとえるかどうか。
だからこそ、予告の0:21辺りでチラッと映ったヨークシャーの屋敷を見て、私は「ここならペンバリーになれるな」と思ったのです。
ヘアウッドなら、ペンバリーになれる
▲この画像、とっても良くできいて、ダーシーが見つめるのはロングボーン(ベネット家の邸宅)で、エリザベスが見つめるのはペンバリー(ダーシーの邸宅)になっているのだと思います。
ヘアウッド・ハウス(Harewood House)は、ウェスト・ヨークシャー、リーズの北に建つカントリーハウスです。
完成は1771年。建物の設計はジョン・カー、内装はロバート・アダム、家具はトーマス・チッペンデール、庭園は”ケイパビリティ”・ブラウンという18世紀イギリスの一流が集められ作られた邸宅です。
原作でダーシーは年収1万ポンドの大地主。その屋敷を演じるのに、格は十分!!
ちょっと余談になりますが、ヘアウッドは、一度ペンバリーを演じた経験があります。
『高慢と偏見』の世界に現代の女性が迷い込むドラマ『ロスト・イン・オースティン』(2008年)で、ダーシーの屋敷として登場していました。
オースティンは小説の中で、エリザベスにペンバリーの家具を「けばけばしくも、無駄に華美でもない」と感じさせています。派手さを見せつけるのではなく、洗練された美しさを備えたアダムやチッペンデールの家具は、ペンバリーの「控えめでありながら洗練された美しさ」に通じるのではと思いました。
もうそうなれば自分の目で確かめたい!3年前に行けなくて残念だったけど、むしろ今でタイミングはバッチリなのではと私はヘアウッドへ向かいました。
▷これまでの作品(1995年と2005年)のダーシーの屋敷は、実際に訪ねることができるよ!とポッドキャストの#48でしています。
#48 ロケ地巡り| ダーシーの家に行けるって知ってた?『高慢と偏見』映画とドラマの舞台裏
ついに、ヘアウッド・ハウスへ

ヘアウッド・ハウスは交通の便がよく、車がなくても行きやすい場所にあります。そのため私は、Leeds(リーズ)からバスに乗って向かいました。
バスを降りて、すぐの目の前にある門から歩いて敷地に入る。広い敷地の中をかなり歩くのだろうと思っていたら、意外と早く目の前に屋敷が現れて、思わず「ああ!」と声が出ました。
やっと、やっと来た。3年前に断念した、ヘアウッド・ハウスです。

建物の南側に回ると、そこに広がっていたのは、予告で見たあの景色でした。テラスへ続く階段の雰囲気、きれいに刈り込まれた植栽の形。これまで映像で何度も見てきた、ヘアウッドの南側の庭園です。
馬車の中からダーシーを見つめる、あの一瞬の場面。きっとここで撮影されたのだと思います。



中は、とにかく豪華でした。アダムのインテリアは本当に見事で、鮮やかな色使い、豪華な天井装飾、細かいところまで手が込んでいて、ずっと見ていられるほど。
(訪問時はセシル・ビートンの特別展が開かれ、ロングギャラリーではチベット関連のイベントも行われていたので、いつもとは少し雰囲気が違っていたかもしれません。)
ただ、この宮殿のような部屋の連なりを歩きながら、ふと思ったのです。ここが、ダーシーの家?
そう思ったあとで、気づきました。歴代のペンバリーの室内は、1995年版がサドベリー・ホール、2005年版がウィルトン・ハウス。どちらも決して控えめな屋敷ではありません。私の想像するペンバリーのほうが、ずっと質素だったのかもしれません。
エリザベスが「けばけばしくも、無駄に華美でもない」と感じた部屋を映像にするのは、思っているより難しいのでしょうか。
しかも歴代の作品は、外観と室内を別の邸で撮ってきました。外観はライム・パーク、室内はサドベリー・ホール。外観はチャッツワース、室内はウィルトン・ハウス。
予告に映っていたのは、南側の庭園と外観だけでした。
ペンバリーの外はヘアウッド、中は別の邸なのかもしれません。それとも、あの華やかな部屋が、ダーシーの屋敷として映るのでしょうか。
答え合わせは、12月3日以降です。
歴代のペンバリーはどこだった?
実は今回この記事を書くにあたって、いろいろと調べていたらびっくり!『高慢と偏見』の映像化は、1938年のBBCまでさかのぼるそうです。
そんなにたくさんあったんだ!と驚いたのですが、考えてみれば当然ですよね。イギリスにとっては自国の人気作家の小説。何度もドラマ化されて当たり前です。
その後1952年、1958年にも作られましたが、当時のテレビは生放送が中心で、これらの映像は失われたと考えられています。1940年のハリウッド映画は現存していますが、こちらはスタジオでの撮影で、イギリスの邸は使われていません。
そこでこの記事では、ペンバリーを演じた邸宅が今もその姿を確かめられる作品を見ていきます。作品ごとに変わっていて、比べてみるとなかなか楽しいです。
| ペンバリーを演じた邸宅 | 所在地 | |
| 1967年 BBC版 | ダーラム・パーク | グロスターシャー |
| 1980年 BBC版 | レニショー・ホール | ダービーシャー |
| 1995年 BBC版 | ライム・パーク(外観)/サドベリー・ホール(室内) | チェシャー/ダービーシャー |
| 2005年 映画版 | チャッツワース(外観)/ウィルトン・ハウス(室内) | ダービーシャー/ウィルトシャー |
| 2026年 Netflix版 | ヘアウッド・ハウス?? | ウェスト・ヨークシャー |
▷1995年のBBCドラマの、細かい見どころやペンバリーのロケ地については、#93で思う存分語っています。
#93 英国ドラマタイム特別編:イギリス好き姉妹で語る『高慢と偏見」③ 〜ファン必見!「100倍楽しくなる』細かすぎる裏話と聖地巡礼の旅〜
答え合わせは、12月3日から
ここまで書いてきたことは、すべて私の推測です。ロケ地について、Netflixからの公式発表はまだありません。
12月3日に配信が始まったら、ペンバリーがどの邸だったのかを確かめて、この記事に追記します。当たっていたら大喜びで、外れていたら「どこだったのか」を調べて、またご報告しますね。
外観はヘアウッドで室内は別の邸だったのか。そもそもまったく違う邸だったのか。どちらにしても、答えを知るのが楽しみです。
