ランハイドロック(Lanhydrock)大火災から復活したヴィクトリア朝のカントリー・ハウス訪問記

ランハイドロック(Lanhydrock)は、イギリスのコーンウォールにあるナショナルトラストが管理しているカントリーハウス。17世紀に建てられた建物は1881年に大火災に遭うという悲劇のあとほぼ再建されて現在にいたってます。 壮大な邸宅の中に保存されたビクトリア朝インテリアが19世紀の上流階級の生活様式をたっぷり見せてくれます。たくさんの豪華な部屋、子供たちのナーサリーエリア、使用人たちの仕事場のサービスエリアなどが、カントリーハウスでの1日が体験できるように見応えたっぷり。 印象的なゲートの建物と、刈り ...

ウォリントン(Wallington)の壁に囲まれたイングリッシュガーデン

2023年9月イングランド北部、スコットランドに近いノーサンバーランドの旅行の4日目は、旅の拠点地Wallington(ウォリントン)を見学する1日でした。 邸宅のドアが開き中の見学ができるまでの間、Walled Gardenと呼ばれる壁に囲まれた中にある美しい庭園の見学です。 前日の夕方、敷地内に宿泊している特権!で閉園後の敷地内を散策した時は、壁の中の庭園は閉まっていました。横を通りすぎながらどんな世界が広がっているのか想像を広げていました。 さぁ、この日も朝から雲もないような本当にいい天気でした。( ...

アン・リスターの暗号日記と600年の歴史、シブデン・ホール(Shibden Hall)

2023年9月末、イギリスのウェスト・ヨークシャーにあるShibden Hall(シブデン・ホール)というカントリー・ハウスに行きました。 今回の旅行で必ず行く!と決めていた場所の一つです。その場所が昨年初め頃見たBBCのドラマ「ジェントルマン・ジャック」の舞台だったからです。 ドラマの脚本はシブデン・ホールの当主だったアン・リスター(1791-1840)の日記が元になっている。そう!ただのドラマのロケ地ではないのです。 白と黒の模様が美しいハーフティンバーの建物が見たいのはもちろんですが、それ以上に興味 ...

Cragside クラッグサイド:世界初の水力発電で照明された、ヴィクトリアンインテリアのファンタジーな邸宅

クラッグサイド(Cragside)はイングランドの北東部ノーサンバーランドに位置する大邸宅。ウィリアム・アームストロング氏が作り上げた、科学技術と芸術の素晴らしい組み合わせでできたカントリー・ハウスをご紹介します。 クラッグサイドは、ファンタジーという言葉が似合う場所でした。ファンタジーって、空想、想像とか非現実的という意味で、科学者の作る邸宅には不釣り合いな言葉のようなのですが・・・現実離れした、ちょっと夢のような美しさや、想像を遥かに超える革新的さに溢れていました。さらに、1人の弁護士から、世界中のV ...

『ハリーポッター』のロケ地としても有名な、1000年の歴史を持つアニックキャッスルへ行ってきました

アニック・キャッスル(アニック城)(Alnwick Castle)はイングランドの北東部ノーサンバーランドに位置する歴史的で広大な領地に建つ城。城という名前の通りかつての要塞としての巨大で勇ましい建物ですが、中は宮殿のような空間が広がる、ノーサンバーランド公爵一家の邸宅です。 約1000年という長い歴史を持つ城は、イギリスの歴史と深く関わっている場所だけでなく、その他にもいろんな魅力を持っています。 ここは今でもノーサンバーランド公爵のプライベート空間でもあり、見学者はお屋敷での生活を垣間見ることができま ...

『ダウントン・アビー』の世界・ハイクレア城への旅

2023年10月、『ダウントン・アビー』にはまって以来、念願だったハイクレア城についに行ってきました。これまで色々なカントリー・ハウスを巡ってきましたが、ハイクレア城は少し特別です。 それは、ハイクレア城で繰り広げられている『ダウントン・アビー』の世界をドラマ、映画で何度も見ていること。現実世界のハイクレア城、そして架空世界のダウントン・アビー。その二つを同時に体験できるからです。 私はただダウントンアビーが好き!というファンとしてではなく、こんなに強烈なイメージを定着させて、今でもたくさんの人を惹きつけ ...

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『ブリジャートン家』 Netflixドラマ シーズン2 あらすじ

プロモーションを含んでいます Netflixドラマ『ブリジャートン家』は、19世紀初めのロンドン社交界で、その名を知られるブリジャートン子爵家の8人きょうだいが、それぞれの愛と幸せを追い求める姿を描く大ヒットドラマ。原作はジュリア・クインのベストセラー・ヒストリー・ロマンス小説。 シーズン2も始まりは社交界シーンから。 ヘイスティング公爵夫人ダフネがロンドンのブリジャートン家に戻ってきます。今日は社交界から避け続けてきたエロイーズの社交界デビューの日なのです。 シーズン2は、ブリジャートン家長男アンソニー ...

『ブリジャートン家』 Netflixドラマ シーズン1 あらすじ

プロモーションを含んでいます Netflixドラマ『ブリジャートン家』は、19世紀初めのロンドン社交界で、その名を知られるブリジャートン子爵家の8人きょうだいが、それぞれの愛と幸せを追い求める姿を描く大ヒットドラマ。原作はジュリア・クインのベストセラー・ヒストリー・ロマンス小説。 シーズン1は1813年の社交界シーンの幕開けから始まります。 ブリジャートン子爵家から長女のダフネがデビュー。注目を集める中、しつこく求婚者に追いかけ回されているときに、兄アンソニーの親友のヘイスティング公爵サイモンに出会う。こ ...

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『ダウントン・アビー』シーズン3・第2話「晩餐会」あらすじ

記事にはプロモーションを含んでいます 『ダウントン・アビー』シーズン3・第2話「晩餐会」あらすじです。シーズン3はクローリ家とダウントン・アビーの存続危機からスタートしました。第2話ではその危機を乗り越えるため、メアリーとヴァイオレットが計画した晩餐会が開かれます。どんな計画があるのか?計画は成功するのか? その他に、見どころとしてセリフから見る当時のしきたりや制度について、そしてコーラの服装についても書いています。ぜひ最後まで読んでくださいね! これまでのあらすじ シーズン1第1話「嵐の予感」第2話「招 ...

『ダウントン・アビー』シーズン3・第1話「挙式前夜」あらすじ

この記事はプロモーションを含んでいます。 『ダウントン・アビー』シーズン3・第1話「挙式前夜」のあらすじです。第1話では、メアリーとマシューの結婚式の準備が着々と進んでいるところからスタートします。 シーズン3では、これらの話も進んでいきながら新しい登場人物も加わっていきます。では第1話のあらすじと、チェックしておきたいポイントとしてセリフで登場するしきたりや人物の関係性について、そして見どころとして”シバの女王”についてご紹介します。ぜひ最後まで読んでくださいね。 これまでのあらすじ シーズン1第1話「 ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第9話「聖夜の贈り物」あらすじ

この記事はプロモーションを含みます 『ダウントン・アビー』シーズン2・第9話「聖夜の贈り物」あらすじと見どころです。 マシューとメアリーがついに試練を乗り越えて一緒になります。聖夜の贈り物というのにふさわしい素敵な最後なのですが、ベイツの裁判がありダウントンの中に衝撃が走ります。 見どころではマシューとメアリーのこれまでを振り返るようなプロポーズまでの言葉を楽しみましょう。そして、久しぶりに登場したストララン卿の素敵なお屋敷についてもご紹介しています。 これまでのあらすじ シーズン1第1話「嵐の予感」第2 ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第8話「突然の悲劇」あらすじ

記事にはプロモーションが含まれています ダウントン・アビー』シーズン2の第8話「突然の悲劇」のあらすじと見どころです。 次はまた何が起こるのか?と気になるタイトルですが、結婚に向けた準備を進めているマシューとラヴィニア、そしてベイツとアンナに辛い試練が襲います。 見どころでは、ダウントンのディナーのメニュや決まり事について書いています。美味しそうで豪華な3コースメニュー。ここまで丁寧にディナーの場面を見ていなかったので本当にこうなっているのか改めて見て確認したくなりますよ。 これまでのあらすじ シーズン1 ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第7話「奇跡」

記事にはプロモーションが含まれています ダウントン・アビー』シーズン2の第7話「奇跡」のあらすじと見どころです。 1919年。戦争が終わりダウントン・アビーも療養施設としての役割を終えます。 カーライルの言葉「戦争が終わると最初は安堵するが次には失望がまっている」の通り、失望する人がたくさんいる。失望してどんどん悪くなる人と、良い方向に向かっていこうとする人に分かれているような。 見どころではカーソンが語るメアリーの子供の頃の思い出。そしてハクスビー工事の進捗具合から見る、ビジネスマン・カントリーハウス・ ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第6話「謎の負傷兵」

この記事にはプロモーションが含まれています 『ダウントン・アビー』シーズン2の第6話「謎の負傷兵」のあらすじと見どころです。 1918年11月。ようやく終戦への希望が見えてきた頃。でもダウントン・アビーの中や取り巻く環境はさまざまな問題が登場しては消えていきます。 タイトルにもなっている”謎の負傷兵”とは誰なのか?彼をめぐってのそれぞれの反応が複雑です。 メアリーの新居となる?ダウントンにも似ている吹き抜けの美しい広間を持ったハクスビー・ホールについても気になります。ここはどこで撮影されたのかについてもご ...

『ダウントン・アビー』の本当の名前の由来知ってますか?

『ダウントン・アビー』20世紀初めの架空のイギリス貴族のお屋敷ダウントン・アビーを舞台に、貴族とその使用人たちをめぐるドラマと映画のシリーズ。 このお屋敷名が「ダウントン・アビー」とつけられた理由知っていますか?ドラマ製作責任者のジュリアン・フェローズが、この名前に行き着いた意味を今さらながら知ったので、ここに書いておきたいと思います。 邸宅が先祖代々受け継がれてきたように、名前にもフェローズ家の歴史が詰まっていました! 「ダウントン・アビー」の意味 ドラマ、『ダウントン・アビー』に登場するイギリス、ヨー ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第5話「運命とともに」

※この記事にはプロモーションが含まれています 『ダウントン・アビー』シーズン2・第5話「運命とともに」のあらすじや見どころです。 この回では負傷したマシューとウィリアムがダウントン・アビーに戻ってくることを中心に話が進みます。2人を取り巻く人間関係に悲しみが積み重なっていきます。見どころでは、ヴァイオレットの行動力とウィリアムの愛についてをご紹介。そしてさりげなく発せられるセリフから当時の社会状況についても深堀しています。ぜひ最後まで読んでくださいね! これまでのあらすじ シーズン1第1話「嵐の予感」第2 ...

ダウントン・アビーをもっと楽しむための、6シーズンのタイムラインと主な登場人物

記事にはプロモーションが含まれています 『ダウントン・アビー』の世界は、ドラマが6シーズンと映画が2本あり結構長編ストーリです。 ストーリーがたくさんあるだけじゃなく、色々なエピソードが次々と起こって、シーズン6を見ている頃には最初の方の事を忘れていたりってありませんか?ドラマの6シーズン全体にわたって展開される英国の重要な出来事やエピソード、主な登場人物をざっと見わたせる大まかなタイムラインを作ってみました。物語の舞台の1912年〜1926年の英国。クローリー家と、家族を支えるスタッフの人生を形作る重要 ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第4話「不吉な知らせ」

※この記事は広告を含んでいます『ダウントン・アビー』シーズン2・第4話「不吉な知らせ」のあらすじ解説です。 第4話では、病棟となったダウントン・アビーでのドタバタしたエピソードがたくさん登場します。あらすじのほかに、実際のカントリーハウスが病棟の役割をおった第一次世界大戦中についてや、メアリーとイーディスが歌った「If you were the only girl (in the world)」の歌についてもご紹介しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。 これまでのあらすじ シーズン1第1話「嵐の予感」 ...

『ハリーポッター』のロケ地としても有名な、1000年の歴史を持つアニックキャッスルへ行ってきました

アニック・キャッスル(アニック城)(Alnwick Castle)はイングランドの北東部ノーサンバーランドに位置する歴史的で広大な領地に建つ城。城という名前の通りかつての要塞としての巨大で勇ましい建物ですが、中は宮殿のような空間が広がる、ノーサンバーランド公爵一家の邸宅です。 約1000年という長い歴史を持つ城は、イギリスの歴史と深く関わっている場所だけでなく、その他にもいろんな魅力を持っています。 ここは今でもノーサンバーランド公爵のプライベート空間でもあり、見学者はお屋敷での生活を垣間見ることができま ...

『ダウントン・アビー』シーズン2・第3話「覇権争い」

※この記事にはプロモーションが含まれます 『ダウントン・アビー』シーズン2・第3話「覇権争い」のあらすじ解説です。物語に登場していたメアリーの髪を整えていた当時の”ヘアアイロン”や、ラビニアとカーライルの本当に関係についても深堀をしています。ぜひ最後まで読んでみてくださいね! これまでのあらすじ シーズン1第1話「嵐の予感」第2話「招かれざる客」第3話「欲望の代償」第4話「移りゆく心」第5話「嫉妬の炎」第6話「通い合う想い」第7話「運命のいたずら」 シーズン2第1話「開戦」第2話「変化のとき」 シーズン2 ...

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ジョージ3世とシャーロット王妃の前での演奏:モーツァルト一家のロンドン

ロンドンへ 1764年、春。モーツァルト一家は新たな音楽的冒険を求めてザルツブルグを離れロンドンへと旅立ちました。4月23日、8歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは父レオポルト、母アンナ・マリア、姉マリア・アンナ(ナンネル)と共に厳しいドーヴァー海峡を越えた後、馬車でロンドンに到着したのです。 父レオポルドはザルツブルグ宮廷楽団の一員として活躍していましたが、彼の野望はそれだけでは収まりませんでした。ヨーロッパの文化の中心の空気を吸い、その地で新たな音楽的インスピレーションを求めていました。そし ...

【リッチモンド宮殿】:シーン離宮から名前を変えた英国王室かつての宮殿

リッチモンド宮殿。かつての英国王室の宮殿でした。 先日ロンドン在住の方が開催されているオンラインツアーに参加してこの宮殿の歴史に興味が湧きました。さらに調べてみるとなかなか面白い過去が! 今は残念ながらゲートハウスが残っているだけなのですが、かつてシーン離宮から自分のゆかりある名前に変更したのはヘンリー7世でした。そんなエピソードからも国王に愛されてきたことがわかります。 そして息子のヘンリー8世の時代には何だか曰くありげの場所にもなってきて・・・ イギリスの南西部リッチモンドには、他にもハンプトンコート ...

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